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今までセルフねんねできていたのに、風邪をひいたときに添い寝や授乳で寝かせたらその後セルフねんねできなくなりました。風邪は治っていて問題ないのですが、セルフねんねはもちろん、添い寝でも寝なくなってしまい困っています。
こんにちは!ネントレ部管理人のカカ(@kakabl0g)です。
これまでに読んだネントレ本20冊、講演会、論文などの情報を総動員してご相談にお答えします。
実は、風邪をきっかけに睡眠リズムが崩れたりセルフねんねができなくなるのはよくあることなんです。
でも、一度セルフねんねの力が付いているので少しずつ戻していくことは可能ですよ。
お話を聞いて、私が感じた夜泣き・寝ぐずりの原因は以下の3点。
- 風邪の時に寝かしつけ習慣が変わり混乱している
- 1歳前後に起きやすい「睡眠退行」と重なっている
- ファーバーメソッドのネントレが効果的に行われていないかも
この記事で詳しく説明していきます。
ネントレを成功させるためには睡眠の土台を整えることが大切!いきなりネントレをやってもうまくかないので気を付けてくださいね。
今回のご相談者様がネントレの参考にされているのはこちらの本。
※このブログではあくまで「一般的な」ネントレ情報を紹介しています。最終的にどんな対応をしていくかは読者のみなさまご自身の判断と責任の元でお願いします。
【ネントレ相談の内容】生後11ヶ月|風邪をひいた後からセルフねんねができなくなった
相談者様の生後11ヶ月の赤ちゃんのお母さん。
生後6ヶ月からネントレ本を参考に睡眠環境の整備やネントレに取り組んでこられただけあって、素晴らしい睡眠リズム。
でも、風邪をひいた際に抱っこや授乳で寝かしつけいていたのをきっかけに夜泣きをするように。
風邪が治ってもセルフねんねできていた以前の状況には戻らず、さらに抱っこや授乳でも寝ないようになってしまったとお困りの様子でした。
状況を簡単にお伺いして、以下の3点に原因があるのではないかと感じました。
- 風邪の時に寝かしつけ習慣が変わり、混乱している
- 1歳前後に起きやすい「睡眠退行」と重なっている
- ファーバーメソッドのネントレが効果的に行われていないかも
それぞれ説明していきます。
風邪の時に寝かしつけ習慣が変わり、混乱している
風邪をひいたときに眠りにくくなる赤ちゃんは多いです。
このときに授乳・抱っこ・添い寝などで寝かしつけをすると、風邪が治った後も授乳・抱っこ・添い寝の癖が抜けずにセルフねんねできなくなることがよくあります。
また、寝かしつけ方が急に変わることで赤ちゃんが混乱してぐずりやすくなることもあります。
これを防ぐ、または改善する対策として、以下の3点が考えられます。
- 風邪の時でもできる限り寝かしつけ方を変えない
- やむを得ず添い寝や授乳で寝かしつける場合は、寝付く瞬間は体に触れないように意識する
- 風邪が治ってからもう一度セルフねんねを教えるネントレをする
風邪の時でもできる限り寝かしつけ方を変えない
風邪の時は寝付きにくくなって当然。
風邪の程度にもよりますが、できるだけ今までの寝方(セルフねんね)ができるように見守ってあげた方が睡眠習慣が崩れにくいです。
寝かしつけ方を変える場合は、まずは段階を踏んだ寝かしつけを試してみましょう。
段階1声かけ 「ねんえだよ」「大丈夫だよ」など短いセリフを2つ決め、声をかけます。あまり抑揚は付けず、淡々としているくらいで大丈夫です。
段階2トントン 胸のあたりをトントンします。トントンを嫌がる場合は、頭や手足を撫でてあげましょう。
段階3抱っこ 座ったまま抱っこします。
段階4ゆらゆら 抱っこして部屋の中を歩いたり小刻みに揺らしたりします。。
段階5授乳(やむをえないときだけ) 母乳育児の赤ちゃんの場合、ゆらゆらをしても寝付かないときは授乳して寝かせます。
引用:星野恭子監修、森田麻里子著、医者が教える赤ちゃん快眠メソッド、ダイヤモンド社、pp.135-136
初期の段階の方が、添い寝や授乳寝かしつけよりもクセになり難いです。また、風邪が治った後でもう一度ネントレをするときのハードルが低くなります。
授乳や添い寝がダメというわけではありません。ただ、セルフねんねから遠ざかりやすくなるリスクがあることを理解して実行しましょう。
添い寝や授乳で寝かしつける場合は、寝付く瞬間は体に触れないように意識する
- どうしても添い寝や授乳じゃないと寝ない。
- 親の体力が限界。添い乳で寝かしつけたい。
こんな時もありますよね。
添い寝や授乳で寝かしつける時は、寝付く瞬間は体に触れないように意識してみてください。
その理由は、寝付く瞬間の状況が寝かしつけのクセになりやすいからです。
赤ちゃんが落ち着いてきて寝そうだなと思ったらトントンや授乳をやめて様子を見てみましょう。
▼寝付く瞬間に体に触れないゆるネントレの詳細はこちらから
風邪が治ってからもう一度セルフねんねを教えるネントレをする
風邪が治ってもセルフねんねができない場合は、以下の2つが理由として考えられます。
- 風邪の時の寝かしつけがクセになっている
- 寝かしつけられ方が急に変わって混乱している
対策としては、赤ちゃんの幸福度を上げるかかわりをしっかりしてからネントレに取り組むのがおすすめ。
赤ちゃんの幸福度を上げるためには、例えば以下のような取り組みができます。
- たくさん抱っこをして、「大好きだよ」と伝える
- 我が子が好きな遊びを一緒に楽しむ
- 「ねんねの仕方が変わるけど、大丈夫だからね」と説明する
幸福度を高めるかかわりをしておけば、赤ちゃんも寝付きやすくなるし、ネントレ中に赤ちゃんが泣いても落ち着いて対応できるようになります。
1歳前後に起きやすい「睡眠退行」と重なっている
「ママと赤ちゃんのぐっすり本」には、1歳前後に赤ちゃんが寝付きにくくなる睡眠退行の時期がくると書かれています。
11ヶ月後半から1歳ころになると、いきなり昼寝をしなくなったり、朝寝・昼寝を各45ふんずつしか寝なくなったりすることがあります。
多くの親はこの変化を1回の昼寝に移行する時期だと勘違いして無理やりスケジュールを変更してしまいます。その結果、就寝までの活動時間が長くなってしまい、疲れすぎて寝ぐずりが激しくなったり夜泣きがひどくなったり癇癪を起すようになってしまいます。その様子が見られたら、朝寝・昼寝の2回に戻してみましょう。1回の昼寝にするのは焦らず、子どもをよく観察してからにしましょう。
引用:西野精治監修、愛波文著、ママと赤ちゃんのぐっすり本、p.109
ご相談くださった方のお子さんは11ヶ月ということなので、ちょうど睡眠退行が訪れている可能性が高いです。
睡眠退行中は泣くことが多いですが、できる限り寝かしつけ方法を変えずにセルフねんねを継続しましょう。(セルフねんねをしてほしい場合は。)
11ヶ月の睡眠退行では赤ちゃんが寝にくくなるため、睡眠不足になってぐずりやすくなりがち。
いつもより少し早めの寝かしつけを心がけてみてください。
睡眠退行は短ければ数日、長くても2週間程度で落ち着いてくるので焦らずゆったりとした気持ちで見守っていきましょう。
▼メンタルリープや睡眠退行の時のネントレについての詳細はこちら
【ファーバーメソッドのネントレ】見守りと対応のコツ
相談者さまは「医者が教える赤ちゃん快眠メソッド」で紹介されているネントレ方法を生後7ヶ月で実践し、赤ちゃんは2日間でセルフねんねができるようになったという実績の持ち主。
今回も同じネントレ方法に取り組まれているとのことでしたので、こちらについて少し補足をします。
【ファーバーメソッド】「医者が教える赤ちゃん快眠メソッド」で紹介されているネントレ法
「医者が教える赤ちゃん快眠メソッド」で紹介されているネントレ法はファーバーメソッドと呼ばれる方法です。
【ファーバーメソッドの手順】
- まずは睡眠の土台を整える
- 就寝ルーティンをする
- 赤ちゃんを寝床に下ろして寝室を出る
- 泣き続けた場合、決まった時間になったら部屋に入って声かけであやす
- 部屋を出て、赤ちゃんが寝付くのを待つ
- 寝ない場合は4に戻り繰り返し
※4~6を繰り返しながら、部屋の外で赤ちゃんの泣きを見守る時間を少しずつ長くしていく
ファーバーメソッドは、「一人で寝るんだ」と言うことが赤ちゃんにとても分かりやすく伝わるので、短期間で成果が出やすいネントレ方法です。
また、泣いている赤ちゃんを一人にすると言っても数分程度の短い時間から始めます。
長時間赤ちゃんを一人きりにするわけではないので、親にとって安心で取り組みやすいネントレ方法だと言えます。
赤ちゃんが寝付くまではベビーモニターを使って別室から様子を見守ってあげると安心です。
【ファーバーメソッド】見守りのコツ:ギャン泣きが連続したときだけ計測
ファーバーメソッドでは赤ちゃんが泣いていてもすぐにあやしには行きません。
決して放置している訳ではなく、赤ちゃんが一人で寝るための時間をあげているのです。
私が考えるファーバーメソッドをするときの見守りのコツはギャン泣きが連続した時間だけを計測すること。
例えば、「部屋を出てから3分経っても泣いていたら赤ちゃんをあやしに行きましょう」というように書かれている本が多いです。
でも、あやしに行く回数が多ければ多いほど赤ちゃんにとっては親の存在が刺激となり寝付きにくくなります。
それにギャン泣きではないときや泣きが途中で途絶える時は、赤ちゃんが「自分で寝よう」と頑張っているときかもしれません。
そのような時に部屋に入っていくと、赤ちゃんが一人で寝るための時間をあげることができなくなります。
ファーバーメソッドをしていてうまくいかないと感じたときは、計測する時間を赤ちゃんがギャン泣きが連続した時間だけにし、部屋に入る頻度を少なくしてみてください。
【ファーバーメソッド】対応のコツ:部屋に入っている時間は30秒以内
ファーバーメソッドでは赤ちゃんが泣いている場合、親が定期的に赤ちゃんの寝室に入っていってあやします。
この時間が30秒以内になるようにしましょう。
部屋に入って赤ちゃんをあやす目的は2つ。
- 「一人で寝るんだよ」と行動で伝える
- 赤ちゃんに異常がないか確認する
赤ちゃんによっても違うかもしれませんが、「定期的に親が寝室に入ることで安心して寝る」ということは少ないです。
一旦は安心するかもしれませんが、親が退室すると「抱っこしてくれないの!?」とでも言うように更に激しく泣き始めます。
でもそれでいいんです。
泣く→しばらくすると親が入ってくる→声をかけてまたすぐに出ていく
これを繰り返すことによって、赤ちゃんは「抱っこや授乳ではなく一人で寝るんだ」ということを経験的に学んでいきます。
だから、30秒以上部屋にいると、赤ちゃんは「抱っこしてもらえるのかな?」「一緒に寝てくれるのかな?」と勘違いしてしまうことがあります。
赤ちゃんを寝かしつけるために部屋に入るのではなく、赤ちゃんに異常がないことを確認し、「一人で寝る」ことを伝えることが目的なので、滞在時間は長くても30秒程度に収めましょう。
赤ちゃんを刺激しないように、寝室の電気は消したままで対応しましょう。
まとめ:【風邪をきっかけに夜泣き開始】ファーバーメソッドでネントレの効果が出ないときの対策
相談者様が現在行われているネントレをより効果的に行うためのアドバイスをまとめると以下のようになります。
- 風邪の時に寝かしつけ習慣が変わり混乱しているので、もう一度ネントレをしてみるのは効果的。
- ただし、睡眠退行の時期なので時間がかかるかも。なかなか眠れなくて睡眠不足の可能性もあり。いつもより30分早めの寝かしつけを意識してみて。
- ファーバーメソッドのコツを押さえて、「一人で寝る」と伝えるための見守りと対応をしてみて。
簡単に状況をお伺いしてのお返事なので、あくまでも一般的な情報内での回答になりますが、まずはこの記事で紹介したことに取り組んでみてください。
睡眠退行の時は泣きやすいのでネントレに苦戦することが多いですが、逆転の発想をすると我が子がぐずったときの距離の取り方や対応方法を学ぶ良いチャンスとも言えます。
睡眠退行時のネントレを乗り切ったママはもはや無敵です!
とはいえ、ネントレは体力も精神力も使います。
まずは相談者さまご自身の睡眠時間・体力・気力をしっかりチャージしたうえで取り組んでみてくださいね。
この記事が少しでも参考になれば、ツイートなどで紹介していただけると嬉しいです。
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